紅茶やコーヒーに入れたり、煮物の砂糖の代わり、はちみつプリン、はちみつケーキなどお菓子や料理に甘みを加えるはちみつ。
甘いので太ると思っていませんか?
実は砂糖と比べてカロリーが低く、甘み強く感じられるので使う量が少量で済むのです。その上、GI値が低く、糖尿病やメタボ予防になるという嬉しい効果があります。
今回は、甘いはちみつのカロリーや砂糖との違いについてご紹介します。
目次
はちみつの大さじ一杯のカロリー
はちみつのカロリーは100g 294kcal、大さじ一杯は約21gで約62kcalです。
はちみつの三大栄養は大さじ一杯が21gで、タンパク質0.04g、脂質0g、炭水化物16.74gとなっており、その他、ビタミン、ミネラルが含まれています。
主成分は約80%が糖分で、20%は水分です。
はちみつと砂糖 カロリーが高いのはどっち?
砂糖のカロリーは100g 384kcal、大さじ一杯は約9gで約35kcalです。
はちみつが100g 294kcalですので、砂糖の方がカロリーは高いです。
しかも、一般的にお菓子や料理によく使われる上白糖は炭水化物であり、脂質、タンパク質は含まれていません。ミネラルもほとんど含んでいません。
いつもの料理を砂糖の代わりにはちみつを使えばカロリーが抑えられる上、栄養価も高くなります。
ここで、注意したいのが、大さじ一杯のカロリーで見るとはちみつの方が高いことです。
レシピに書いてある砂糖大さじ1をはちみつ大さじ1に変えると、カロリーが上がってしまいます。
はちみつは砂糖よりも甘味が1.3倍
はちみつは液体なので、砂糖と比べると重量が重くなります。
大さじ一杯の砂糖が9gに対して、はちみつは21gです。
しかし、はちみつの種類によって差があるものの、はちみつは砂糖の約1.3倍の甘味を持っています。
少量でもしっかりと甘味を感じられるので、いつもの料理やお菓子をはちみつに変えてみませんか?
砂糖よりもはちみつの方がカロリーが低い理由
それでは、どうして砂糖よりも甘いはちみつのカロリーが低いのでしょうか?
それは、はちみつの甘味にあります。
甘味がある分、使う量を減らすことができるのです。
砂糖大さじ1杯が約35kcalに対し、同じ甘味度だとはちみつは大さじ1/3ですみます。
はちみつ大さじ1/3のカロリーは約20kcalなので、約40%もカロリーダウンできます。
はちみつって太る?
砂糖よりも甘いはちみつ。
「いくら砂糖よりカロリーが低いといっても、あれだけ甘いのだから太らないわけがない」
そう思いますよね。
しかし、はちみつは太りにくい甘味料です。
それは、砂糖とはちみつの成分の違いにあります。
砂糖はショ糖で、はちみつはブドウ糖と果糖です。ブドウ糖と果糖は体に入るとこれ以上分解する必要がないため、胃腸に負担がかからず吸収され、すぐエネルギーとなります。
はちみつは蓄積されることが少ないので、脂肪になりにくい糖質といえます。
はちみつは砂糖よりも太りにくい
その秘密はGI値にあります。
私たちが生きていく上に欠かすことのできない栄養素の一つが「糖」です。
お米やパン、麺類などの主食には多くの炭水化物が含まれているのをご存じだと思います。
炭水化物は体の中でブドウ糖に変わり、そのブドウ糖が血液を通じて、脳をはじめとした各組織に送られエネルギーになります。そのブドウ糖が血液中に含まれている量を血糖値といいます。
そして、炭水化物が分解され、糖に変わるまでのスピードを現した数値をGI値(Glycemic Index=グリセミック・インデックス、グリセミック指数)といいます。
「GI値が高い食べもの」は血糖値が急に高くなりやすい
「GI値が低い食べもの」は血糖値を低く抑えることができる
という特徴があります。
血糖値が高い状態が続くと、糖尿病などのさまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。
しかし、血糖値が不足していると、頭がボーっとして集中できなかったり、体がだるくなったりという不調が出てきます。
そこで活躍するのが体内の「インスリン」です。
インスリンは糖を各組織に送る役割を担っています。
食事で摂った炭水化物や糖類で、血糖値が上がります。すると、膵臓からインスリンが分泌され、糖を各組織へ運ぶと血糖値はゆるやかに下がっていきます。
インスリンの分泌量は血糖値の上がり具合によって変化します。
大食い、早食いは血糖値を急激に上げ、インスリンも多く分泌されることになります。
糖がたくさんあり、インスリンも体内に多く分泌されていると、体は余った糖を溜めこみます。
溜めこまれた糖は脂肪となり、結果的に太るというわけです。
食べても太らないようするポイントは、血糖値を急激に上げないことです。
つまり、GI値の低い食べ物が太りにくい食べ物となります。
はちみつはGI値が低い?
GI値が甘味料の中でも低いのがはちみつです。
しかも、はちみつは体が必要としているだけの量の血糖値を知っていて、それ以上は血糖値を高めません。それははちみつの中の果糖が血糖調整を行っているからです。
はちみつの主成分は約80%が糖分、20%は水分です。
この糖分は、果糖(フルクトース)ブドウ糖(グルコース)という単糖類です。
単糖類は体内に入れたときにこれ以上分解する必要がなく、すぐにエネルギーに変わります。
ハチミツはブドウ糖よりも果糖の方が多く含まれています。
果糖はブドウ糖よりも体内へゆっくり吸収されるので、血糖値が急激に上昇することはありません。
はちみつのGI値は、種類によって全く異なります。
アカシアのはちみつがGI値40と低いことが研究でわかりました。しかし、百花蜜でGI値87のはちみつもあると報告されています。
それに対してグラニュー糖はGI値110、上白糖109、三温糖109、黒砂糖99とはちみつよりもGI値が高いので、注意が必要です。
また、加糖はちみつや精製はちみつは、小麦や芋のでんぷんから作ったシロップが加えられているので、GI値も高くなります。
はちみつは加工されていない天然の純粋はちみつを選びましょう。
コチラの記事におすすめの純粋はちみつの選び方をご紹介しています。
【5分で分かる非加熱はちみつ! 99%のはちみつが加熱されているという事実】
はちみつを使ったダイエット方法
はちみつは甘いので少量でも満足感を得られ、すぐにエネルギーに変わるのでダイエットにぴったりです。
甘い物が食べたくなった時、スプーン一杯のはちみつをゆっくりと舐めてみてください。トロンとした甘いはちみつは、ダイエット中の食欲を満たしてくれるでしょう。
寝る前にはちみつを一杯
ダイエットに最も効果がある、はちみつを摂るベストな時間は夜寝る前です。
就寝前にはちみつを大さじ1杯摂ることによって、成長ホルモンの分泌を促し、質の良い睡眠が得られます。
ダイエット中は糖質を気にして食事制限をする方が多いと思います。
糖が不足していると、就寝中に体内のタンパク質を分解してブドウ糖を作って、エネルギーとして利用します。そうすると、タンパク質が不足し、筋肉の減少や、肌、毛、爪などがボロボロになってしまいます。
就寝前に摂るはちみつのブドウ糖がそれを防いでくれます。
また、ダイエット中は血糖を維持するために、他のホルモン分泌が増え、アドレナリンなどの交感神経が活発化し、睡眠の質が悪くなります。
はちみつにはトリプトファンが豊富に含まれています。トリプトファンは体内に入るとセロトニンに変化し、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を促進するので、質の良い睡眠が得られるのです。
特に寝始めの90分の深い睡眠時に成長ホルモンが出て、脂肪が燃焼する状態を作るので、寝る30~1時間前にはちみつを大さじ1杯摂りましょう。
そのまま舐めるのももちろんいいですが、白湯に溶かして飲むと、体がポカポカしてさらに脂肪燃焼効果が高まると言われています。
ただ、ここでも注意点は天然の生はちみつを選ぶことです。
そして、生のはちみつは熱に弱いので45度以下のお白湯で飲みましょう。
+きな粉で美肌効果
はちみつを溶かした白湯に、大さじ1のきな粉を加えるのもおすすめです。
きな粉は血糖値の急上昇を抑える効果があり、大豆イソフラボンの力で、美肌効果も期待できます。
+しょうがで免疫力向上効果
はちみつを溶かした白湯に、しょうがのすりおろしを加えると体が芯から温めてくれます。
毎日の免疫力向上ももちろん、風邪の引き始めにおすすめです。
+レモンで新陳代謝促進
はちみつに不足しているビタミンCたっぷりのレモンを足すことで、体の無駄な脂肪や糖分を分解し、エネルギーに変える新陳代謝を促進します。
寝る前の大さじ1杯のはちみつで、寝ている間のダイエット。
簡単で健康にもいいダイエットなのでおすすめです。
『人生を変える夜はちみつダイエット』わかさ出版発行
『ひとさじのはちみつ』作・前田京子 マガジンハウス発行