九十九座

オーガニックはちみつ

キルギス・ナリン州とは-エスパルセットハニーの産地が特別な理由

どこで採れたかが、はちみつの品質を決める

非加熱はちみつを選ぶとき、製法と同じくらい大切なのが産地です。
どれだけ丁寧に加工しても、蜜源となる花が育つ環境が汚染されていれば、はちみつの質は上がりません。
※非加熱はちみつの効果や選び方については「非加熱はちみつが夏の元気をサポートする理由」もあわせてご覧ください。
九十九座エスパルセットハニーの産地は、キルギス共和国・ナリン州
この場所が、なぜ特別なのかをご紹介します。

キルギスという国を知っていますか?

キルギスは中央アジアに位置する小さな内陸国です。国土の約90%を山岳地帯が占め、天山山脈の峰々が連なります。

人口は約700万人。首都ビシュケクを除けば、広大な草原と山々が広がる、手つかずの自然が残る国です。
農業や牧畜が主要産業で、大規模な工業化が進んでいないことが、この土地の空気と土壌の清潔さを守っています。

日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパでは「中央アジアの秘境」として注目されている国です。



ナリン州―農薬とは無縁の大草原

九十九座エスパルセットハニーの産地は、キルギスのナリン州という地域です。
ナリン州は天山山脈の中心に位置し、標高の高い盆地と草原が広がります。
この地域の特徴は、

  • 大規模農業が行われていないため、農薬・除草剤・化学肥料の使用がほとんどない
  • 工場や化学施設が少なく、大気・土壌・水が清潔
  • 遊牧文化が今も根付いており、自然との共存が生活の基本にある
  • 標高が高く湿気が少ないため、病害虫やカビが発生しにくい環境である

日本の有機JAS認証のような第三者認証の仕組みとは異なりますが、そもそも農薬を使う農業自体がこの地域には根付いていません。
九十九座エスパルセットハニーが「無農薬」を名乗るのは、その土地の成り立ちそのものが理由です。



蜜源-エスパルセット(サインフォイン)とはどんな花か

エスパルセット(学名:Onobrychis viciifolia)は、マメ科の多年草です。
ヨーロッパや中央アジアの草原に自生し、ピンク色の小さな花を咲かせます。
栄養が豊富で、牧草としてだけでなく、土壌改良植物としても重宝されています。

また、古くから良質な蜜源植物として知られています。
この花から採れるはちみつは「はちみつ界のロールスロイス」とも称される希少な逸品で、ヨーロッパやアラブ諸国で古くから取引されていて、日本への流通はほとんどありませんでした。

この花の特徴は、

  • ミツバチだけが受粉できる構造を持つため、他の昆虫が混入しにくく純度が高い
  • 花の蜜が豊富で、採蜜効率が高い
  • クセが少なく、すっきりとした上品な甘みが特徴

単花蜜であることの意味

市販のはちみつの多くは「百花蜜」と呼ばれる、複数の花から採られたはちみつです。
これはこれで自然な形ですが、蜜源が混在するため風味や成分が一定しません。

九十九座エスパルセットハニーは、エスパルセットの花だけを蜜源とする単花蜜です(通常、単花の純度70%以上)。
単花蜜の採取には高度な技術と草花の生育条件が影響するため生産量が少なく、一般的に百花蜜よりも良質なはちみつとして扱われています。
さらに単花蜜の中でも純度が高いものほど希少価値が高まります。

エスパルセットの純度が高まるほど、はちみつの色はより乳白色となり、甘さも和三盆のような品のある上品な甘さになるとされています。
だからこそ、九十九座エスパルセットハニーは純度にこだわっています 。

産地から食卓まで:品質を守るために

九十九座エスパルセットハニーは、単なる輸入品ではありません。
九十九座が現地の養蜂者と手を組み、ミツバチの選別・採蜜・輸送の各工程に日本人ならではのきめ細かな品質基準を持ち込んでいます。
天然非加熱のはちみつが本来もつ栄養を壊さないよう、日本の食卓に届くまでの全工程で低温管理を徹底しています。

  • 品質管理:ミツバチの選別・巣箱の管理から採蜜まで一貫して管理
  • 日本への輸送:冷蔵コンテナで品質を保ったまま輸送
  • 夏季の配送:お客様へのお届けは冷蔵便を使用

良いものを産地のまま届けたい——そのこだわりが、全工程40度以下という基準に表れています。

まとめ

  • キルギス・ナリン州は農薬・化学肥料と無縁の大草原
  • 日本国内でほとんど流通していなかったエスパルセットで採れたはちみつは「はちみつ界のロールスロイス」とも称される希少なはちみつで、九十九座が直接届ける 
  • 単花蜜だからこそ、エスパルセットの特性がそのまま凝縮される
  • 採蜜から配送まで全工程40度以下を徹底し、非加熱はちみつが本来もつ栄養をそのまま届ける

はちみつを選ぶとき、産地と蜜源にまで目を向けてみると、選ぶ基準が変わってくるかもしれません。

非加熱はちみつが夏の元気をサポートする理由 |エスパルセットハニーが選ばれるわけ

夏になると、なんとなくだるい、食欲がわかない、疲れが抜けない——そんな経験はありませんか?
ここでは、夏の疲れとその対策についてお話しします。

夏の疲れ、その原因はエネルギー不足と電解質の喪失

暑い季節の疲労には、主に2つの原因があります。

汗によるミネラル・電解質の喪失

汗をかくと、水分だけでなくナトリウム・カリウム・マグネシウムといったミネラルも失われます。
これが補充されないと、体のエネルギー代謝が滞り、疲労感につながります。

体温調節によるエネルギーの大量消費

暑い環境で体温を一定に保つために、体は想像以上のエネルギーを使っています。
暑い日に外出しただけで疲れを感じるのは、このためです。


なぜはちみつが夏の疲労回復に効くのか

非加熱はちみつには、夏の疲れた体にとってうれしい成分が自然な形で含まれています。

ブドウ糖・果糖:消化不要の即効エネルギー

砂糖(ショ糖)は体内で分解される時間が必要ですが、はちみつに含まれるブドウ糖と果糖はすでに単糖の状態です。
消化の負担なく、素早くエネルギーに変わります。 

天然ミネラル:汗で失った電解質を補う

はちみつにはカリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラルが含まれています。
発汗によって失われるミネラルの補給源のひとつになります。
市販のスポーツドリンクが人工的に配合しているものを、はちみつは天然の形で含んでいます。

ポリフェノール・酵素:抗酸化作用で体の回復を助ける

夏の強い紫外線や体への負荷は、体内に活性酸素を増やします。
はちみつに含まれるポリフェノールや酵素には抗酸化作用があり、体の回復をサポートします。

「非加熱」であるという条件

ここが重要なポイントです。

市販のはちみつの多くは、見た目をきれいにしたり日持ちをよくしたりするために、高温で加熱処理(加熱ろ過)が行われています。
しかしこの加熱処理によって、熱に弱い酵素活性の低下や、一部成分の変化が起こるとされています 

疲労回復に効果的な成分を最大限に摂るためには、非加熱のはちみつを選ぶことが大前提です。

非加熱はちみつについてさらに詳しく知りたい方は『5分で分かる非加熱はちみつ! 99%のはちみつが加熱されているという事実』をご覧ください。

『TSUKUMOZA®エスパルセットハニー』が「本物の非加熱」である理由

当店のTSUKUMOZA®エスパルセットハニーは、採蜜から充填、輸送、お届けまで、一貫して40度以下の低温管理を徹底しています。

  • 輸送時:冷蔵コンテナで日本へ
  • 充填時:低温のまま、何日もかけてゆっくり充填
  • 配送時:夏季は冷蔵便でお客様のもとへ

「非加熱」を名乗るはちみつは増えていますが、輸送・充填の段階で温度管理が曖昧なものも少なくありません。
TSUKUMOZA®エスパルセットハニーは、キルギスの養蜂家が採蜜した後も冷蔵コンテナで輸送するなど常時高温環境にさらされないよう管理されています。

夏場は日本国内の配送も冷蔵便を採用し、お客様のもとへできるだけ採れたてに近い状態でお届けしています。

産地と蜜源にもこだわり

TSUKUMOZA®エスパルセットハニーの産地は、キルギス・ナリン州
天山山脈の麓に広がる標高約2,700〜2,800mに位置し、乾燥して、昼夜の寒暖差が大きい地域です。
蜜源となるエスパルセット(ホーリークローバー・サインフォイン・イガマメ)は、無農薬栽培。
キルギスにはオーガニック認証制度がないのでオーガニックとは謳えませんが、無農薬の認証制度は通っています。
化学肥料も除草剤も使われない土地で育った花だけから採られた、希少な単花蜜です。

単花蜜とは、特定の花だけを蜜源とするはちみつのこと。
複数の花から採られる百花蜜とは異なり、エスパルセットの花の特性がそのまま凝縮されています。
白くクリーミーでクセが少なく、すっきりとした上品な甘みが特徴です。

白くクリーミーでクセの少ないTSUKUMOZA®エスパルセットハニーは、そのまま味わうだけでなく、ドリンクにも適しています。

暑さで疲れを感じやすい季節におすすめの、TSUKUMOZA®エスパルセットハニーを使った簡単レシピをご紹介します。

夏の天然スポーツドリンクの作り方

TSUKUMOZA®エスパルセットハニーを使った、夏の疲労回復ドリンクをご紹介します。


<材料(1杯分)>

  • 水 200ml
  • TSUKUMOZA®エスパルセットハニー 大さじ1
  • レモン果汁 大さじ1
  • 塩 ひとつまみ

<作り方>

  1. エスパルセットハニーにレモン果汁と塩を加えて混ぜる
  2. 水を入れよく混ぜる
  3. 氷を入れて冷やせば完成

はちみつのブドウ糖・果糖+レモンのクエン酸+塩のナトリウムが、市販のスポーツドリンクに近い成分バランスを天然素材で実現します。
添加物なし、余計な甘さなし、体に染み入る夏にぴったりのドリンクです。
運動後や外出後の水分補給におすすめです。

まとめ

  • 夏の疲労は、エネルギー不足とミネラル喪失が主な原因
  • はちみつのブドウ糖・果糖・ミネラル・ポリフェノールは夏の疲労回復に適している
  • ただし、効果的な成分を摂るには「非加熱」であることが条件
  • TSUKUMOZA®エスパルセットハニーは採蜜から配送まで全工程40度以下を徹底
  • キルギス・ナリン州産、無農薬エスパルセット単花蜜という希少性

今年の夏は、冷蔵庫にTSUKUMOZA®エスパルセットハニーをひとつ常備して、夏の暑さを乗り切りましょう。

オーガニックはちみつと無農薬はちみつの違いとは?おすすめのオーガニックはちみつもご紹介

無農薬で安心というイメージのあるオーガニック。

実は無農薬とオーガニックは違うということをご存知ですか?

無農薬は農薬を全く使用しない栽培方法で、オーガニックは有機質の自然由来の肥料や農薬は使っていいという栽培方法です。

それでは、ミツバチが採ってきた蜜源の植物がオーガニック栽培されていると、できたはちみつはオーガニックとなるのでしょうか?

今回はオーガニックはちみつについてお伝えします。

 

オーガニックはちみつと普通のはちみつの違い

市販されているはちみつは試食ができないケースが多いので、皆さん、ラベルの表示や色を見て購入されると思います。
はちみつのラベルには、アカシア、レンゲ、マヌカ等の蜜源の種類とともに、「純粋はちみつ」や「天然はちみつ」「非加熱はちみつ」等と書かれています。
健康を気にする方、食への意識が高い方は「オーガニック」と書かれたはちみつを探したことがあるでしょう。
それは海外と日本のオーガニック認証の規格の違いによるものです。

 

はちみつの種類

はちみつの大分類は

1、ミツバチの採集する花の種類によるもの

2、加工されているかどうか

で分けて考えるといいでしょう。

ミツバチの採集する花の種類の数により、はちみつは単花蜜か百花蜜と呼ばれます。
ミツバチは色々な花が咲いていても、一つの花から蜜を採集したら、可能な限りその花のみを採集するという性質があります。

アカシア、レンゲ、オレンジ、ローズマリー、トチ等、置かれた巣箱の位置や咲いている花からどの単花蜜かわかります。一般的に1種類の蜜源の含有率が70%以上を単花蜜と呼んでいます。これは、定められた基準ではありませんが、一つの指針として用いられています。

百花蜜は複数の花を蜜源としているはちみつです。

日本に古くから生息しているニホンミツバチは野山に咲くいろいろな花蜜を集める習性があり、百花蜜のはちみつができます。

 

次に、加工されているかどうかです。

はちみつにはその加工処理により、

・純粋はちみつ

・精製はちみつ

・加糖はちみつ

という種類があります。

純粋はちみつは、ハチが作ったはちみつそのもの、何も混ぜられていないものです。

精製はちみつは、食品や飲料水に使いやすいよう香りや色を取り除いたもの。加工されているので、栄養素は壊れており、甘味を加えるという役割しかありません。

加糖はちみつは、未成熟のはちみつに加糖したもの。はちみつの含有量が60%以下を指します。

精製はちみつや加糖はちみつのような加工されているものは、本来のはちみつが持つ栄養成分は大きく損なわれおり、単なる甘味として考えた方がいいでしょう。

 

オーガニックとは

オーガニックは「有機の」という意味で、通常化学肥料や化学性農薬を使わず、有機肥料によって生産された有機農産物をいいます。

これは、食品の国際規格を定める国際食品企画委員会( =Codex Alimentarius Commission(コーデックス))によって定められた、農畜産業に由来する環境への負荷を低減した持続可能な生産方式を基準としています。

それによると、

 

1、有機農産物にあっては、堆肥等で土作りを行い、化学合成肥料及び農薬の不使用を基本として栽培する。

2、有機畜産物にあっては、有機農産物等の給与、過剰な動物医薬品等の使用の制限、動物福祉への配慮等により飼養

3、これらの生産に当たっては、遺伝子組換え技術は使用禁止。また、化学肥料や農薬の使用を最小限に抑えることを基本とする。

農林水産省「有機食品の検査認証制度について

このようにコーデックス加盟各国は方針を準拠しオーガニックの定義を定め、国によって認定機関を設けています。

有機農法は自然由来の肥料や農薬なら使用してもいいのですが、落ち葉や家畜のフン、生ごみ、木酢液、米ぬか等なので、土壌が汚染される心配はありません。

 

 

オーガニックと無農薬の違い

買い物をする際、オーガニックの商品にするか、無農薬の商品にするか迷ったことありませんか?

オーガニックと無農薬は異なります。

有機・オーガニックは、化学肥料や化学性農薬を使わず、自然の恵みを生かした有機農産物や有機畜産物、またはそれらの加工品をいいます。

 一方無農薬とは、農薬を全く使わない農作物の栽培方法です。

種まきをし、発芽後の生育中に農薬を使わない栽培が無農薬栽培といえるので、種まき前に土壌に化成肥料を混ぜたり、種子に化学処理を施している場合もあります。

そして、その場合の残留農薬については農薬使用のうちに含まれません。

しかし、消費者は無農薬栽培というと、一切の残留農薬も含まれないと誤認してしまうため、”無農薬栽培”等の表示をして販売することを禁止しています。 これは農林水産省の「特別栽培農産物制定に係るガイドライン」として制定されています。

 

オーガニックの認証方法

普段、スーパーなどで買い物する際、目にする”有機JASマーク”。これは、上のオーガニックとはで先述したコーデックスガイドラインに準拠した制度である日本農林規格に基づいています。

有機JASの登録認定機関は、有機農産物の生産農家や加工食品の製造業者からの申請を受けたら、

・ 堆肥等による土作りを行い、播種・植付け前2年以上 及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前3年以上)、 原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと

・ 遺伝子組換え種苗は使用しないこと

この基準をポイントに書類審査と実地検査を行います。
栽培方法だけではなく、生産管理や生産管理記録の作成が適切に行われているかも確認し、最低1年に1回は調査を行います。
審査は厳正であり、手間と時間を要します。

そして、有機JASに適合した生産が行われていることを登録認定機関が認証した事業者のみ有機JASマークを貼ることができます。
これにより、私たち消費者は安心して「有機JASマーク」が書いてある農作物や食品を購入できるというわけです。

参考・農林水産省「有機食品の検査認証制度について

 

 

オーガニックはちみつとは

地球環境と健康を意識する方ほど、はちみつもオーガニックを求めています。
高級スーパーやデパート、オーガニックショップ等に有機(オーガニック)はちみつを見かけるようになりました。
しかし、国産の有機JASマークのついたはちみつはありません。

それは日本でははちみつが有機JASの対象外となっているからです。

はちみつは分類として、”畜産食品”ですが、ミツバチが有機畜産物の対象となっていません。

1993年設立されたNPO法人のJONA(日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会)が、はちみつの有機認証をしていますが、有機JASに比べると認知度が少なく、現状あまり流通していないでしょう。

現在日本で流通してるほとんどのオーガニックはちみつは海外から輸入した、海外でオーガニック認証を受けたものです。
輸入品は、有機JASマークがなく「有機」「オーガニック」と表示しても違反とはならないからです。
しかし、なかには、海外の有機認証を受けたはちみつに、シロップなどを添加して作られた偽物のオーガニックはちみつもあるようです。

はちみつを購入する時は必ず信頼できる販売店で、商品のラベルを見て成分や製造者を確認しましょう。

 

 

海外と日本の養蜂業の違い

人間とはちみつの歴史は古く、1万年以上昔からハチの恩恵を得ていたといいます。
スペインのアラニア洞窟に、紀元前6000年頃に描かれたはちみつを採る女性の壁画があります。
養蜂は5000年前のエジプトから始まり、地中海周辺から世界に広まっていきました。その頃には、満開の花を追ってミツバチの巣箱を移動させる移動養蜂も行われていました。

養蜂は5000年前のエジプトから始まり、地中海周辺から世界に広まっていきました。その頃には、満開の花を追ってミツバチの巣箱を移動させる移動養蜂も行われていました。

現代の養蜂業の形となる木製の枠に巣を作り、その巣板を遠心分離機で回転させながらはちみつを採る方式は1850年代に始まりました。これにより効率的にはちみつを採ることができるようなりました。

日本では飛鳥時代から養蜂が始まりましたが、定着するのは明治時代にセイヨウミツバチが輸入され近代化を迎えてからです。
というのも、日本に昔から生息しているニホンミツバチは体が小さく、採取できるはちみつの量が少なく、巣箱に定着せず逃げてしまうという習性があるからです。

また、ニホンミツバチは野山に咲くその時その時に満開の花の蜜を採ってくるので、百花蜜となります。

対して、セイヨウミツバチは体が大きく、多くの蜜を採れる上、巣の仲間通し同一の花の蜜を集める習性があります。この習性により単花蜜のはちみつができます。しかし、セイヨウミツバチでもその花が少なかった場合は、他の満開の花の蜜を採ってくることもあるので必ず単花蜜となるわけではありません。

もう一つ、日本と海外の養蜂は転地養蜂か定地養蜂の違いがあります。
今は減少していますが、日本で昔から行われきたのは転地養蜂です。
転地養蜂とは、花が咲く時期に南から北へ花の開花に合わせて移動しながら行う養蜂です。

例えばレンゲの蜜を求めて、九州からスタートし、北陸と東北を経て北海道へと移動しながらミツバチを放ちます。
ミツバチは巣板がいっぱいになったら新天地を求めて引っ越しをします。
そうなる前に新しい巣板を用意すればいいのですが、転地養蜂はトラックでの移動になるので荷物を増やすわけにいかず、余計な巣箱を乗せておけません。
そこで、巣板に蜜がある程度貯まり、ミツバチが蜜ろうで蓋をしている最中に巣板を回収し、遠心分離器にかけてしまいます。当然、はちみつはまだ熟しておらず、水分が多い状態なのでサラッとした薄味のはちみつになります。

 

一方、定地養蜂とは、ミツバチの巣箱を動かすことなく定位置で行う養蜂です。
海外ではこちらがスタンダードです。
ミツバチと巣板のバランスがよくわかり、巣板の補充もタイミングよく行うことができ、完熟したはちみつを採ることができます。

養蜂の盛んなニュージーランドでは、国の機関である役所から許可を受けた倉庫内でないとはちみつを採蜜してはいけないという厳格な規則があります。少しずつ巣箱を回収すると手間になるので、そのシーズンにできたはちみつをいっぺんに回収します。転地養蜂では見られない高く積み重なった跳び箱のような巣箱はその理由です。

海外の定置養蜂でできたはちみつははじっくりと時間をかけ完熟されるので、味の濃いはちみつになります。
日本も経験と技術を要する転地養蜂より、定置養蜂がスタンダードとなりましたが、昔からの早めに採蜜するという習慣が残り、国産は海外産に比べてサラッとした薄味のはちみつが多いようです。

 

 

オーガニック先進国

日本でも食品販売店などでオーガニックという言葉が見かけられるようになりましたが、市場規模としては世界から見て日本はオーガニック後進国です。

出典・農林水産省生産局農業環境対策課「有機農業をめぐる事情」令和2年9月

 

日本はオーガニックに対して、安全だが価格が高いというイメージを持つ人が多く、野菜も見た目を重視し、曲がっていたり、虫食いがあるものを避ける傾向があるため、生産者も労力がかかる有機農法を選ばず、化学肥料、殺虫剤を使った慣行農業をしています。

オーガニック先進国はスイス、ドイツ、フランス、イタリア等のヨーロッパです。
国民一人ひとりのオーガニックに対しての意識が高く、環境保護、動物保護、自分と家族の健康のためにオーガニック商品を選んでいます。
オーガニック食品購入額はスイスが日本の28倍、フランス、ドイツが12倍と、日本はGDP3位ですがオーガニックに関しては圧倒的に出遅れています。

 

はちみつのオーガニック事情

オーガニックはちみつとは、ミツバチが採ってくる花蜜の元となる植物が有機栽培されているということです。

ミツバチは片道2〜3kmの道のりを毎日20〜50回も往復しています。
巣箱を置いている周辺の農家が農薬を使った農業をしていたら、その花蜜にも化学性成分が含まれるのでオーガニックはちみつはできません。

出典・農林水産省生産局農業環境対策課「有機農業をめぐる事情」令和2年9月

そして、あまり知られてはいませんが、養蜂業はミツバチが病気をせず、より多くのはちみつが採れるようミツバチへ抗生物質を投与しています。一匹一匹注射で打つわけではなく、薬の入った餌となるシロップを置き、吸わせているのです。そのように作られたはちみつには当然、抗生物質の成分が混入しています。養蜂が盛んな国は投与されている可能性が高いでしょう。

ヨーロッパ、ニュージーランド、オーストラリアなどは法律によってはちみつの生産と販売を厳しく管理しています。

例えば、イタリアでは法律で巣箱の置き方やその材料、塗料、ミツバチの飼育方法まで規定があります。無農薬であることはもちろん、住宅圏外であること、工業施設や交通量の激しい道路から1㎞以上離れていることも条件となっています。

はちみつの年間消費量第1位のニュージーランドでは、はちみつを国の重要な資源とみなし、法律で管理しています。まず、世界のはちみつを輸入することを禁止し自国の養蜂業を守り、他国のはちみつが混ざることがありません。また、ミツバチへの抗生物質の使用禁止、採蜜する場所も役所の認証を受けた場所のみ、年に1回役所のチェックが入り、採れたはちみつも品質管理が徹底されています。

ドイツには、『はちみつ純正法』という食品法ではちみつの品質基準を定め、はちみつの糖度、酵素などの成分について厳しい基準を設けています。
環境意識の高いドイツはオーガニック先進国としても有名で、100%オーガニックのスーパーがたくさんあります。

 

残留農薬問題

2020年8月にニュージーランドのマヌカハニーの2割からグリホサートが検出されたというニュースが出ました。このニュースはニュージーランド国内では、残留基準値は超えていないので食べても問題ない、他国のはちみつでも検出されていると報道されていました。

このグリホサートとは除草剤で、使用したのは養蜂家ではなく巣箱を置いている周辺の農家が農場や牧場の近くで使い、そこのクローバーなどの花蜜をミツバチが集めてしまったのが原因とみられます。

グリホサートは発がん性や生殖機能への影響、発達性障害との関連が疑われ、欧州では使用禁止の国も多いですが、残念ながら日本では農場や公園、ガーデニング用品としても使用されています。

グリホサートだけではありません。
20年くらい前にフランスでハチの大量死が起きました。
CCD(蜂群崩壊症候群)と呼び、巣のコロニーを形成する働きバチが大量に失踪するという謎の現象です。
ダニがミツバチに寄生したから、ハチにウィルスが蔓延したから、電磁波によるもの等、定かになっていませんが、ネオニコチノイド系農薬が一番の原因ではないかと言われています。

その後、2006年にアメリカでもCCDが発生し、2007年には北半球の25%のミツバチが消失しました。

 ネオニコチノイド系農薬は1980年代に日本で開発、殺虫剤として販売され世界に広まりました。最初は人間の健康に害はないと言われていましたが、ハチの大量死により、フランス、ドイツなどヨーロッパではいち早く使用を禁止しました。アメリカでも使用はごくわずかだそうです。

しかし、日本では未だ使用されているばかりか、使用制限が緩和されています。北海道ではその影響で、田んぼかユスリカ、ミミズ、トンボ、メダカ、ゲンゴロウなど多くの生き物が消えました。ネオニコチノイドは水溶性で植物、土、田んぼや川、全てに影響します。人間の健康には害がないと言っていましたが、最近の調査では、神経伝達物質として自律神経系、中枢神経系において作用していることから、脳への影響、とりわけ胎児・小児への大脳への影響が懸念されています。

ネオニコチノイドを一番使っているのが中国、次に韓国、日本です。
ヨーロッパでは熊本のいちごと青森のりんごの輸入を禁止しているのをご存知ですか?
残留農薬の問題では、中国、日本のはちみつは懸念があります。

ミツバチははちみつを作るだけではなく、植物の花粉交配(受粉)をしています。「世界の食料の9割を占める100種類の作物種のうち、7割はハチが受粉を媒介している」と国連環境計画(UNEP)報告しているように、ミツバチは生態系だけではなく、ミツバチが住みやすい環境を守ることが人間にもとても重要なものです。

出典・国際環境NGOグリーンピースジャパン

 

 

海外のはちみつより国産ハチミツが安全、それ本当!?

私たち日本人は国産のもの、made in Japan に絶対の自信を持っていませんか?

車や家電、アニメや伝統文化が海外に輸出され、真面目で器用、繊細で緻密、それが日本人気質で世界に誇れる財産だと評価され、自負しています。

ですから、はちみつも国産を求める方が多いと思います。

しかし、はちみつに関しては日本は後進国です。そもそも、はちみつの自給率はわずか6%、94%を輸入に頼っていて、その71%が中国からの輸入になります。

出典・農林水産省生産局畜産部「養蜂をめぐる情勢」令和元年11月

 

 

しかも前述したように、日本ははちみつのオーガニック基準であるJASによる基準がないため、社団法人「全国はちみつ公正取引協議会」が定める基準が、国内唯一の指標となります。全国はちみつ公正取引協議会になると「公正」マークが商品につけられるのですが、「純粋はちみつ」と名乗っている商品に人工甘味料や水あめなどが混入されているという偽装事件が度々起きています。実際、真面目にはちみつを作っている養蜂家のほとんどはこの協議会に加入していないそうです。

はちみつは国産より、ヨーロッパなどのオーガニック大国の方が安心といえます。

 

 

おすすめオーガニックはちみつ

Best1 TSUKUMOZA®エスパルセットハニー(ESPARCETTE HONEY)

中央アジアにあるキルギス共和国のはちみつです。

キルギスは国土9割が標高1500m以上、4割が標高3000m以上に位置する山岳国で、その土地の利を活かした養蜂が盛んに行われています。
なかでも、有名なのがエスパルセットを密源とするはちみつです。

エスパルセットは、和名はイガマメ、ホーリークローバーと呼ばれるマメ科の高山植物で、天山山脈の麓の高原地帯に完全無農薬で自生しています。しかも、エスパルセットは根の方に空気中の窒素を溜めることができ、季節が終わり枯れてもそのまま緑肥という有機肥料になります。

『TSUKUMOZA®エスパルセットハニー』の原産地であるキルギスのナリン州は標高が高く、昼夜の温度差が激しく乾燥しているので、害虫がいないため農薬など無縁の地です。

また、『TSUKUMOZA®エスパルセットハニー』は体の強い小さな個体のミツバチを選んで養蜂をしているため、抗生物質を投与する必要がない天然の非加熱はちみつです。しかし、キルギスにはオーガニック認証システムがないので、「オーガニック」とは表示されていません。

『TSUKUMOZA®エスパルセットハニー』の特徴は他の蜜源から作られるはちみつとは比べ物にならないほどの食物酵素が入っていること。

他のエスパルセットを蜜源としたはちみつは、エスパルセット特有の白いクリーミーさを商品化するためホイップさせている商品が多いようです。これらは巣箱の位置や採蜜のタイミングから、エスパルセットの含有率が30~60%で、菜の花や忘れな草が含まれていると思われます。
『TSUKUMOZA®エスパルセットハニー』はエスパルセットの含有率が85%~95%と非常に高く、風味、舌触りはもちろん、栄養価が非常に高いです。

また、『TSUKUMOZA®エスパルセットハニー』は現地の品質管理はもちろん、輸送時の温度管理も徹底することで本物の非加熱はちみつとなっています。

はちみつ界のロールスロイスと呼ばれ、ヨーロッパやアラブの貴族の間で取引され、今まで日本へはあまり流通していませんでした。近年、はちみつへの注目度が高まっていますが、大自然の恵みでもあることから生産量を増やすことができず、今後ますます希少価値が高まっていくでしょう。

詳細はコチラ

 

Best2 Kevala オアハカ・ハニー

アメリカ、カリフォルニア州認定のオーガニック商品です。

以下、iHerbより

  • USDAオーガニック
  • グルテンフリー
  • 乳製品不使用
  • コレステロールは含まれていません
  • オーガニックとは遺伝子組み換え原料を使用していないだけではありません
  • カルフォルニア州認定オーガニック(CCOF)

オアハカ沿岸近くの熱帯林に広がる金色の蜜。古代サポテカ文明の宝物が現在に。 

 

 

 

Best3 Y.S. Eco Bee Farms オーガニック生蜂蜜

アメリカの養蜂業のパイオニアであるY.S. エコビーファームの『100%認証オーガニック生蜂蜜』。

米国農務省認証のオーガニック商品です。

以下、iHerbより

オーガニック蜂蜜は、健康なハチの巣から細心の注意を払って採取され、100%純粋で、自然で、低温殺菌やろ過はされておらず、新鮮です。その結果、機能性自然食品として、可能な限り高レベルの生酵素、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、治癒物質を含んだ、エネルギー充満の優れた蜂蜜を生産しています。生涯を通して献身する弊社のオーガニックに対する責任は、あなたに、自然の、本当に最高の、厳しく選択された究極の品質のオーガニック蜂蜜をもたらします。繊細な味わいと、豊かで心地よい味わい溢れる自然の贈り物をお楽しみください。

 

 

 

参考・一般社団法人地球・人間環境フォーラム 情報誌グローバルネット

   有機農業ニュースクリップ

   IN YOU journal「スーパーのはちみつは買っちゃダメ?!

   前田京子・作『ひとさじのはちみつ』 マガジンハウス発行

   HONEY FARM監修『HONEY BIBLE』 マガジンランド発行

   農林水産省HP

オーガニックはちみつと無農薬はちみつの違いとは?おすすめのオーガニックはちみつもご紹介 | 九十九座